今日の話題はシート。
シートはバイクの見た目だけでなく足つき性や姿勢、乗り心地までも左右する重要なパーツ。
キャンプでもチェアーは快適性を決定づける道具。一緒ですね!
さて、当店ではシートに関するいろんなご要望を承っております。
そのひとつが、『シートの加工』。
今回ご依頼のシート。
この画像だけで車種が解ったら貴方はマニア?!
EVOのファットボーイ純正シートです。
シート加工のご依頼に至ったオーナーのご要望がコチラ☟
① ハンドルが遠いので近くにしたい
② 同じくフットブレーキとシフターがもう少し近くなると乗りやすそう
③ 強いて足つきも良くしたい
盛りだくさんですね。
当初オーナーは、ハンドル交換とシート交換による解決をお考えでした。
しかし、その2点を同時に実施するとコストも相当に。
そこで、全てのご要望がシートの加工ひとつで解決するかもとご提案させていただきました☆加工の内容は通称『アンコ』と呼ばれるシート内部のクッション材の形状加工。
では、まずアンコ加工によるビフォー&アフターを。
加工後
↓
では実際にどんな加工をしたのか?
これは、同様の作業をご依頼いただく際にヒアリングさせていただくポイントともなります。画像で解説を。
Step1. シートの背もたれ部分の厚み
厚みを増やすと前方に座りやすく、ハンドルやフットコントロール類が近くなります。また、腰のホールド感が増して加速時にお尻が後ろに滑りにくくなります。逆に厚みを減らすと深く掛けられるようになり、今よりもゆったりしたポジションにすることもできます。
Step2. 座面の厚み
足つき性に関わる部分のひとつで、クッション材を薄く減らすと足つき性が良くなります。ただし、クッション性は低くなりますので、長距離用のシートを作りたい場合はアンコ盛りをします。
今回は、この2つの工程にてどちらもアンコを減らすことにより乗車時にお尻がフィットするポイントを加工前より前方に。ハンドルを握る腕とフットコントロール類が近くなるようオーダーしました。
Step3. 前面サイド部の厚み
この箇所は座面の高さと同じくらい足つき性に大きく関わっています。クルーザータイプのシートのようにサイドが張り出していると、足を付いた際に太ももに干渉し、脚を大きくガニ股に張り出さなければならないからです。
今回はこのサイド部も薄く減らすことで、太ももへの干渉が少なく、イメージとしてはより真下へ脚が降りる効果が期待できます。また、座面との相乗効果で最も足つきが良くなる加工方法です。
シート加工時の注意事項ですが、クッションの増減を行えば外観も変わります。大幅に減らせば革にたるみやシワができ、逆に大幅に盛ればハリが出ます。その場合は表皮の張替えを行うことも可能です。
さて、最後にちょっとひと工夫を...
革は経年によって味が出るもの。それがカッコいいのですが、キレイに磨き上げる方法も。オーナーにお電話で確認したところ喜んでもらえたので本革部のポリッシュ作業を実施しました☆
完成!
使い込まれた革を磨き上げると、新品に戻るのではなくどことなくヴィンテージ感が楽しめます。材質によっては磨けないシートもありますが、今だけのちょっとしたサービスです。ぜひご利用ください♪
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