春も近づき車輌をお探しのお客様が増えてまいりました。
現行モデルだけでなくTC88キャブレターモデルやエボリューション、ショベルヘッドをご希望されるお問合せもしばしば。
現行モデルにはない味わいが特徴となり人気の褪せない旧型モデル。(画像はエボリューション1340ccエンジン)
その味わいとは、旧型ハーレー年代別の個性的なフォルムと、キャブレターの持つダイレクトなスロットルフィーリング、そしてやっぱり“3拍子”などを象徴とする旧型車特有の体感の強さでしょう♪
このバイクがヒトに与える体感、強いて“快感”に対する表現の仕方は考えれば考えるほど奥深く、最近の私は『至高なアドレナリンが出る』と発しています。(笑)
このバイクから得られる幸福感は、個々のスタイルや製造年代、さらには自分の理想とするのライフスタイルに合致するかなどオーナーの感性や経験によって異なり、選択できることでさらなる愉しみを生んでいると言えましょう。
【1984年にデビユーしたエヴォリューションエンジン】
米国ハーレー社がはじめて“メンテナンスフリー”というコンセプトを掲げて誕生したオールアルミエンジン。前型ショベル以前のエンジン比、高回転型、高冷却性能化など革新的なエンジンと呼べるが、当時モノの機械ですのでモチロン、メンテナンスが必須。コンセプトである『メンテナンスフリー』のワードはあくまでショベル以前との対比という意味で理解するのが◎。
さて、旧型ハーレーをお求めのお客様は、比較的インジェクションやキャブレターの2000年前後以降モデルのご経験を経て乗られるケースが多く感じられますが、ご友人やお仲間の勧めやインターネット情報から初バイクor初ハーレーという方も決して少なくありません。
ご購入前の段階でよくあるご質問が、
『自分でメンテナンスできないと乗れないイメージがある』
ですね。
これは、20年~30年以上前に製造された旧型ハーレーに対する不安度を含むいたって自然なご質問だと思いますが、当店では必ずしもYESとはお答えしておりません。
なぜなら、ご自身でのメンテナンス作業は工具を使ってバイクに触ることをお好みになる方とそうでない方と趣向の差があります。また、近年はオートバイの楽しみ方がよりツーリング指向に向いたことにより走ることに費やす時間を優先するというお客様が増えているからです。
では、未経験である旧型モデルの不安度やメンテナンスへの対処はどうすれば?というお話に繋がりますが、
まずは、前提として、バイクを購入するオーナー、販売するショップごとに様々な考え方があるはずですが、方法論としては信頼できるショップの初期メンテナンスによってコンディションをどれだけ高められるかが重要です。一般に購入したバイクの整備・メンテナンスを納車整備と呼びます。その内容によりオートバイのコンディション向上とトラブルリスクの低減が直結すると言えます。旧型モデルの購入前に不安がある方は、個体の状態はもとより、納車整備によるメンテナンスの実施内容や保障の内容などを、しっかり時間をかけて説明を受けられる環境が必要です。
【1966年より登場したショベルヘッドエンジン】
1200ccと1340ccと排気量が異なる前後期を持つショベル。シリンダーが鉄製であるため黒く塗装されているのも特徴。エボリューション比、質量の高いフライホイールを持ち、惰性式とも言われるほど、低いアイドリングから立ち上がる太く粘り強いトルクのエンジンフィーリングがファンを魅了し続ける。エンジン振動も多い特性も相まって各部の増し締めなど定期メンテナンスは徹底したい。
しかし、どれだけ手厚いメンテナンスを実施したとしても、旧型モデルの製品構造的ウィークポイントまでは負えません。その点も事前に説明を受けて理解しておくことも重要ですが、定期的なメンテナンスによりそのリスクを低減させる、または、トラブル発生前に検知できる可能性がありますので、一般的なメンテナンススパンとしては6ヶ月または12ヶ月毎とされる定期点検に入庫できる環境が整っているか、またその内容がどのようなトラブルリスク低減に役立つかを知ることができれば理想的でしょう。
当店で旧型ハーレーを楽しんでいただいているお客様とお話していると、お客様が乗り始めた頃を思い出すことがしばしばあります。中にはやはり初バイクだった方もいたりして、今思うとその当時と比べて知識量の違いに自分でも驚くと伺ったりします。やはりキーワードは知ることなのでしょう。それは専門ショップでバイクを購入するメリットであるべきです。
このような基礎的な知識やバイクの取扱い方法を知った上で乗れば、現行モデルの手軽さとは異なる満足感を得られるのが旧車オーナーの特権となります。
【店頭にディスプレイしている車載工具】
日常、自分でメンテナンスすることと、車載工具を積載することとは意味が異なり、当店ではキャブレターモデル以前のモデルをお乗りになる場合、上記のような車載工具を積載することを推奨しております。
これは、例えば、ツーリング中に振動でカスタムミラーが緩んで動いてしまったり、悪条件が重なりスパークプラグがくすぶってしまったりといった軽度のアクシデントが発生した際に現場で復旧できる可能が高くなるからです。
近年は発生するトラブルに対して、走行距離無制限レッカーなどのレッカーサービス制度に事前加入するというユーザーが多くなりましたが、軽度なトラブルに対し応急処置を含めて現場で復旧させられる可能性を併せ持つか否かはオーナーの考え方次第。
【ベガスオリジナル ツールバッグ】
車載工具を積載する際は、複数のメーカーよりツールバッグが販売されているのでこれを利用するのが◎。
【スパークプラグ×2本はお守り代り】
『旧車の人はしょちゅうプラグを交換しているイメージがある』
これも旧型モデルをご検討いただいている方よりよく質問されることのひとつ。
実際は、極端なセッティングを目指している場合を除いて、整ったマシンコンディションと正しいキャブレター調整がされていれば、決してそんな必要はありません。
ただし、私のジンクスとして申し上げることがあるのが、
『プラグがカブってエンジンがかからなくなる場合のほとんどが納車から1~2週間以内』
【向かって右下の電極がガソリンでビショビショやススだらけになるのがプラグカブリ】
納車直後エンジンが止まるなんて聞くと、我々の方がドキドキしちゃう響きですが、この原因においては、納車直後の扱い方に問題がある場合がほとんど。
前例としては、チョークレバーを引いている時間が長過ぎる場合や、チョークレバーを戻しきれていない場合、極めて近距離の往復走行に繰り返し使用した場合や、回転数に応じたスロトッルワークが適性でない場合など。
当店でお買い上げいただいた旧車を含めたキャブレターモデルは全てキャブレター調整後出荷しておりますので、想定外のトラブルを除けば適正な通常走行でプラグが何回もカブることはありえません。ただし、大口径キャブやレーシングキャブなどノーマルキャブレターに比べ扱いがデリケートであるものもありますので、その点はご購入前に注意点としてお伝えさせていただくようにしています。
プラグをお守り代わりに持ち歩く理由は、ひとつにプラグが消耗品であること。また、車載工具と同じ考え方で、始動方法などの扱い方や突発的なオーバーフローなども含めトラブルが発生した場合、プラグとレンチを持っていれば、それを含むトラブルを復旧させられる可能性が高まるからではないでしょうか。
・・そういえばプラグのお話は以前特集を書いたことがありますね。
詳しくは☟
さて、きょうはこんな話題でしたがショベルやエヴォリューション他キャブレターモデルの在庫アリマス。
ぜひチェックを!☟
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