2019年2月22日金曜日

【中古ハーレー購入ガイド(ダイナ・ソフテイル編)】

暖かくなりましたね!
今年もシーズンがやってきます。

当店では中古ハーレーをお求めの方が増えてきております。

そこで今日は標記のお題。


ハーレーを購入して乗ろう!と決めたあと、はじめに直面することが『モデル選び』。
今日はダイナとソフテイルに的を絞ってガイドいたします☆

モデル選びの必要性はバイク選び全般にとって同じではありますが、とりわけハーレーを選ぶ上では、

【近年、中古車でなければ手に入らないモデルが増えた】
ことを知っておく必要があります。

それは、昨年、2018年モデル(2017年の9月頃よりリリース)のビッグツインモデル(スポーツスターやV-RODなどを除いた空冷大排気量モデルの総称)のフルメデルチェンジ、新型ソフテイルフレームへの統合を受け、ダイナフレームを搭載した人気モデル、ダイナシリーズ全モデルがシリーズごと絶版となったこと、また、ソフテイルシリーズも名称をそのまま引き継ぎながらも、エンジンおよびフレームを含むフルモデルチェンジを果たしたため、前年の2017年式までのものとは大きくディテールが変わったこと。を押さえておきましょう。

ハーレーの年表上ではこうなります。

1999年~2017年 【“ツインカム”時代】
2018年~ 【M8時代】

※ メーカーが命名したエンジンの名称。ちなみに1998年以前のモデルは“エボリューション”という名前。1999年は一部モデルはエボ、ツインカム共存の年。
また、ツインカムモデルが製造された18年間の間も、インジェクション化、排気量の変更、6速トランスミッションの採用、部分水冷エンジンの導入などの変更がモデル別に絡んでいる点は少し複雑な事情。

モデルチェンジ前と後の選び方はお好みと申しておきますが、上記年式の過渡前のスタイルを持つモデルをお求めの場合、中古車を探す他がないという事実です。

次に、今日のガイドはダイナとソフテイルモデルに絞った内容ですが、当店ベガスでは通年需要が高い2大モデルでもあります。そこでほぼ必ず質問されるのが、

『ダイナとソフテイル、どう違うんですか?』
ですね。

 と、壮大なテーマに挑むワケですが、モデルが違うので、違いなどはたくさんあります!
が、

まず、『ダイナ』『ソフテイル』という名称は“フレームの名前”である!
ことからの違いです。フレームが違うからカタチが似て非なるものとなってるワケです。

両モデルごとに特に人気の高い2大モデルを並べると・・


H-D FXDL ダイナローライダー1584cc
元祖は遡ること1977年。FXSローライダーから語り継がれる“ハーレーの顔”的存在のモデル。いわばオールマイティにモテるハーレー。


H-D FXSB ブレイクアウト 1584cc
ソフテイルモデルとしてはまだ記憶に新しい、2013年デビューの異端児。それまでV-ROD以外の空冷ビッグツインモデルとしては成し得なかった240mmワイドタイヤを標準装備したカリスマ的ソフテイル。


2車種ともに当店においては人気モデルですが、テーマであるフレーム形状の違いに注目してみると、リアのショックを吸収する『スイングアーム』の形状が大きく異なります。


ダイナフレームの魅力でもある、男らしい剥き出しのリアサス。
この形状は、オートバイ然としたデザインとして馴染みやすいデザインでもあります。

このように左右にリアサスを持つスイングアーム構造のダイナのフレームワークを出来るだけ直線で表してみると・・


このようなカタチとなります。
これを私は『BOXタイプ』と呼んでいますが、短いサスペンションに交換したりしてもこの箱型の形状は崩されることがありません。いわばアイデンティティとして残ります。このスイングアーム構造は、リアサスの交換が容易であることからも、トラックテックやオーリンズといった高性能かつ見栄えのするリアサスに交換して楽しめるという利点もあり、フル装備のツアラーハーレーと同じ排気量スペックを持ちながらコンパクトなフレームを有するダイナが“走りのモデル”視される要因となっております。

一方、ソフテイルのスイングアームは・・


魚の尾っぽのように三角形。
リアサスはどこに?
というと、トランスミッション下に2本隠すようにレイアウトされています。2018年モデル以降、新型のソフテイルフレームはリアサスをスイングアーム上部に1本だけ組み込んだホンダのスティードなどのバイクを知る方にはお馴染みのレイアウトとなり、この伝統的なフレームワークは終焉を迎えることに。さて、このスイングアーム構造によって全体像は!


このように、三角形にほど近い形状となります。
デザイン的な目的、および特徴はフロントフォークが生えるネック部分よりリアタイヤの軸であるアクスルシャフトまで直線的に繋がるフォルムです。全長が長いソフテイルフレームは、まるで地を這うような“ロー&ロング”と呼ばれるスタイルの源となっております。また、マフラーの取り付け時にリアサスが干渉しない形状から、様々な種類のマフラーラインナップが豊富であること、ワイドタイヤ化なども可能なため原型がわからなくなるほどのカスタムをすることも可能なフレームであることが特徴です。


このカタチの違いは、エンジンマウントの緩衝装置の有無やホイールベースなどの違いから、当然バイクとしての走行時の特性にも違いが出ますが、一緒にツーリングが楽しめるという意味では、そこまで深く掘り下げなくても良いでしょう。特に両者ともに2007年式以降は、インジェクション化、6速トランスミッション搭載という、数あるマイナーチェンジ中、重要なアップデートがなされ製品スペックが成熟します。


甲乙つけがたいのがハーレーの強みなワケですが、ダイナ、ソフテイルそれぞれの人気モデルディテールをご紹介しましょう♪


冒頭にご紹介した、
H-D FXDL ダイナローライダー1584cc
“ハーレーの顔”であるモデルですから、ダイナシリーズの中でもモチロン主役。
2007年式以降が、最終型まで大きくスペック変更の少ない1584cc&6速トランスミッション仕様。ただし、2005年式までのローライダーもキャブレターを搭載していることなどからインジェクション化後のモデルと人気を2分するアイドル仲。


古来よりハーレーのハイエンドモデルにのみ採用されているフルクロームメッキ&フィンカットエンジン。見栄えの豪華さはモチロンですが、お手入れがラクなこともポイント。お手入れがラクということは劣化にも強い!つまりキレイな中古車がGETできる可能性が高いのです。


1977年デビュー時より受け継がれる2連メーター。下はタコメーター。
このメーターレイアウトはなんと歴代モデル中、ローライダーのみにだけ許された伝統。


2007以降採用の6速トランスミッション。


続いては定番人気のソフテイルモデルは?と。


H-D FLSTC 1584cc

“ハーレーの遺産”とのネーミングに恥じることのないロングセラーモデル。50年代の古き良きスタイルを継承し続けます。

画像は2011年式、走行800kmの極上中古車!
ベガス3号にて現在展示&販売中☆
とPR込。


タンデム(二入乗り)や積載もデザインに組み込まれたスグレモノ。


旧車を現代に蘇らせられるチカラを持ったモデル。



そして、当店では取り寄せ要望が最多のモデル。
H-D FXSB ブレイクアウト 1584cc


今日掲載した3車種共通のエンジン仕上げ。
やはりハイエンドモデルは輝いてナンボ。


ブレイクアウトは、空冷エンジンのドコドコとした体感の強さと、どことなくヨーロッパライクな都会的で洗練された高級感が特徴。


そして、やっぱりリアビュー(後ろ姿)。



次に、よくある質問が、

『ダイナとソフテイル、カスタムの方向性のちがいは?』

画像を!

まずはダイナから。


伝統的なスタイリングを活かし、かつての旧車を今に蘇らす的なライトカスタム。センス良し。


悪い人たちが似合いそうな『クラブバイク』カスタムはダイナをカスタムすろことがもはや定番。


かつて斬新と言われたボブフェンダー深差しカスタム。
まとまり良し。


お次はソフテイル。



ベースモデル不明!
原型が解らない状態まで高められるのはソフテイルの特権☆
世界に一台という優越感もステキ。


コチラも当店にて製作したソフテイルチョッパー!
原型はエンジンの色で解ったとか言うマニアックな人しか解りません。


同じくチョッパー!
と、ひとことで片付けたくなるくらい愛くるしいマシン。


ところで、今回の記事、大勢のベガスユーザーオーナーに画像協力をいただいております。ありがとうございますm(_)m


もうひとつ、よくあるご質問。ブレイクアウトでないソフテイルで、ブレイクアウトみたいにワイドタイヤにできますか?というご質問をいただきます。

答えはできます!!

かつてのワイドタイヤ搭載車は全てカスタムでなければ出来なかったのですから。

ただし、カスタムの方向性から現実的に考えた場合、240mmクラスのワイドタイヤはソフテイルかV-RODをベースにする必要があります。そして、カスタムする場合には注意点も・・。

・必要なパーツはざっと、スイングアーム、リアホイール、タイヤ、リアフェンダー周辺、フェンダーペイント、シート・・多数。場合によってはドライブラインオフセットなど、ヘビーな加工作業を要するため予算はざっと100万円位から必要。
・ドライブラインオフセットを行った場合は車軸が変化するため走行に一定のクセが生じる場合があります。
・タイヤとドライブベルトのクリアランスを確保する目的も重ね、ベルトからチェーンドライブ化する場合がありますが、その場合は改造申請という公的手続きが必要。

などなど。



さてさて、やっぱり甲乙つけがたいハーレー選び。
ベガスでは、オーナーの『こうしたい』というイメージから失敗しないハーレー選びをコーディネートさせていただきます。タイミング的に在庫していないモデルはお取り寄せが可能です。

そして、当店からの中古車ご購入に際してのアドバイスは・・

『キレイなバイクと出会うこと』
中古車だからこそ状態のいいバイクに価値があります。
状態が悪いバイクはメンテナンスも滞っている場合が多く、相応のメンテナンスを行わない場合トラブルの原因となりがちです。また、買った後でコツコツキレイにすればいいと思っていても以外に実現できないモノなんですよね。

さて、週末のベガスで出会ってください♪


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