2021年11月15日月曜日

【テスト走行依頼】

 ベガス本店ショールームです♪



もうかれこれ長いお付き合い☆SオーナーのEVO ポリス 軍用改。

ここ最近ワタクシがチューンナップのご相談に乗って差し上げることが多くなったこともあってか、オーナーから改めてテスト走行のご依頼をいただきました☆

...ていうのも、ベガスでのテスト走行は、車検&定期点検や機能確認が必要な作業時には必須実施しておりますが、通常は全てサービス責任者により実施されるものです。

...が、今回はSオーナーとワタクシとのチューンナップ談議の末、ワタクシ指名でのテスト走行依頼が舞い込んできたというワケ☆


では、そのテスト走行結果発表と同時にマシンのチューンナップ進捗も確認していきます♪


今回の直接依頼作業としてはメインディッシュのミクニHSR42キャブレターのO/H作業☆

あまり知られていませんが、キャブレターも長い目でみたら消耗品。

内部の消耗部品や本体の劣化、摩耗によって理想的なセッティングが発揮されなくなることもアリマス☆

そして内部のリペアが可能な消耗品類がセット化されたキットがキャブリビルドキット。で、リビルドキットを使って中古のキャブをリフレッシュする作業がオーバーホール。

それでもダメな場合は、キャブ本体の消耗・摩耗なのでキャブを新調します。大体分解してみるとダメかどうか解ります☆

今回のSオーナーの場合...

・アイドリングが不安定、設定よりも極めて高くなることがある
・信号待ちでエンストすることがある

...で、分解した結果スライドバルブのダンパーラバーが劣化してハミ出しを起こしていたので、コレがピストンに干渉するようになったと考えれば、申告症状と合致します☆


つづいて、今年に入ってワタクシの中で研究の深みにはまったとしか申し上げようがない、NAGバルブ。

つい最近メーカーであるNAG SEDから、取り付け位置に関する情報提供を受けてテストを実施したところ効果が確認できたので、その取り付け位置調整を行いました☆




...さて、そしてテスト走行結果ですが...

・キャブはオーナー申告の不調の現象化が偶発的であったことから、加修前後の比較にはおよびませんでしたが、走行結果は良好☆アイドリングは常に安定の2文字。

ひとつ追記しておくとミクニHSRキャブに限りませんが、スロットルワークがラフだったり特にワイドオープンだったりするとスロットルがつく瞬間に吹き返すことがあります☆

・また、NAGバルブの効果もベガスのテスト機と化している自機において今春より6000キロ以上のテストを継続中のワタクシはバッチリ得られていると断言できます♪

マイルドでありながらエボリューションの味わいを損なうことなく、低速・中速・高速まで軽やかに伸びます。

同パーツの効果として大きい体感としては、オーバーレブ(高回転での頭打ち)が延長することによって、特に2速や3速から上のギアが格段に引っ張れるようになること。もちろん、トップギアにおける加速も伸びます。通常なら低いギアを高回転まで引っ張ると、不快な振動とともに加速感が停滞し、スロットルを戻した際に、その反動として発生する過剰なエンジンブレーキによるスピードロスと車体の大きな減速挙動が発生しますが、それらが全て穏やかに働きます。


...というコトでテスト走行結果は良好♪

でしたが、ご提案の余地も発生するのがテスト走行というモノ☆

特に、ミクニHSRキャブやNAGバルブによる比較的スムーズなエンジンフィーリングによるところも大きいですが、5速ツーリングEVO特有のラバーマウントエンジンが非常に軽やかな加速を実現しています。

その為、特にプライベートではワイドオープン傾向にあるワタクシの乗り方だと加速時や高速巡航時に車体の挙動がリア側にもたれてしまう感が否めません。


通常、ブレーキングはフロント、リアに関わらず慣性の法則からフロントフォークが沈み込むノーズダイブ現象が起こります。つまり、フロントタイヤには強い荷重がかかり摩擦熱変換が起こり効果的な制動力を発揮するワケです。故にフロントサスペンションのチューンナップ順位やフロントタイヤのコンディションが最優先されるワケですが、逆にリアの接地は希薄となりブレーキングによるロックを起こしやすいという構造。

一方、加速時や巡航時はフロントサスペンションが伸びる挙動が起こります。このことはオートバイの構造においても異なりますが、スポーツ系のほとんどのバイクの場合、加速するとフロントフォークが伸びて、さらにリアタイヤが路面に押さえつけられる挙動が発生する設計です。

ハーレーの場合、車種や採用している前後サスペンションの長さによっても異なるワケですが、特に足つきを優先したローダウンサスペンションを採用している場合、このリアタイヤが押さえつけらる効果が得られにくい傾向にあると考えられます。つまり加速時にリアサスに荷重がかかっているというコト。

また、相反する事柄として、リア側に大容量の積載装備が備わっているツーリングモデルなど車体構造的にリア荷重寄りのモデルはそれでも加速時のリア荷重が強まりますので、タイヤのスペックはモチロン、リアサスペンションの働きが加速における追随性に影響いたします☆

...レーシングバイクでのレース経験がある方には真逆な考察なので語弊があるかも知れませんが...WWW


あと、最後にご提案するとしたら点火システムのアップデートでしょうか?

現在Sオーナーの採用している非接点式フルトランジスタはいわばポイント点火の代用品。コスパが高いのはグッドですが、ガバナーウェイトの遠心力で進角する仕組みはポイント点火同様。つまり旧車スペックのまま 笑

ハイパフォーマンスのフルトランジスタに交換することで、低速時から高回転時までの点火追従性が高まりさらにレスポンスが上がります。エボリューション以前モデルの場合はイグニッションコイルごと交換して独立点火化することが最大の盛り要素☆☆☆☆☆


Sオーナー、ご参考なまでに♪




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